「遠い過去の記憶」

 

デスザウラーは破壊を楽しんでいると、誰かが言った。

 

楽しんでいる?

私にはただ、壊す事しか知らない子供のようだ。

  デスザウラーは子供だ・・・。

まだ何も解からないから、

壊さないと、

自分が何の為此処にいるか、

解からないから・・・。

 

 

私は、

ゾイドイブを守る二人の巫女の一人。

私と、あの子は同じ年の幼子だ。

光と闇

二つの色の巫女服を着て、

私と、あの子はゾイドイブを守っていた。

しかし、あの子は。

もう諦めていた。

もうデスザウラーは止まらないと、

もうみんな終わりなんだと・・・。

 

どうして諦める?

なぜ絶望する?

貴女はそんなに弱かったの?

私はいや。

たとえどんな事になろうとも、

私は諦めたくなど無い。

だから、

諦めないで・・・。

 

 

 

白い光が空を覆う。

そして、黒の空に変わっていく・・・。

体を襲う、脱力感。

私の体が消えていく感覚。

 

そして、目の前にいる巨大な黒のゾイドも、

消えていく。

 

ゾイドイブが・・・。

停止した?

 

なぜ?

 

どうして・・・?

 

 

 

そうか・・・。

 

 

もう・・・。

 

 

 

耐えられなかったのか・・・。

 

 

 

それほど・・・。

 

 

 

怖かったのだね・・・。

 

 

 

私の名前とは、

 

 

 

反対の名を持つ・・・。

 

 

 

あの子は。

 

 

 

私は・・・。

 

『ダ・カーポ』

 

はじまりに戻る事。

 

 

あの子の名は・・・。

 

『フィーネ』

 

終わりをもたらす事・・・。

 

もう、

 

耐えられなかったのね・・・。

 

ごめんね。

 

 

私が・・・、

 

 

貴女の傍にいてあげれば良かったのに・・・。

 

 

怖かったのね・・・。

 

 

この子が、

 

自分を保てなかったように・・・。

 

 

貴女も・・・、

 

『恐怖』で・・・、

 

保てなかったのね・・・。

 

 

ごめんね・・・。

 

一緒にいてあげられなくて・・・。

 

 

『フィーネ』

 

ごめんね・・・。

 

 

 

『ダークネス』・・・。

 

未来・・・?

 

ああ、そうだね・・・。

 

まだ、私は・・・、生きているね・・・。

多くに命が消えてしまったけど・・・。

 

まだ全てではないね・・・。

 

そして、この子も・・・。

デスザウラーも・・・。

まだ、終ってなどないね・・・。

 

 

ごめんね・・・。

 

あなたをこんな石の中に閉じ込めて・・・。

 

でも・・・、

そうしなきゃ・・・、

 

また苦しい思いをするのは・・・。

 

あなただから・・・。

 

ごめんね・・・。

 

 

 

怒っている・・・?

私が・・・?

そんな事無い・・・。

 

私は・・・、

貴女を怒ってなど・・・、

 

いないよ・・・。

 

だって・・・、

 

そうしなければ・・・、

 

貴女が

 

『壊れて』しまうから・・・。

 

でも・・・、

 

貴女は、

 

自分が許せないのね・・・。

 

 

私に出来る事はこれくらいしかない・・・。

 

 

貴女の記憶の欠片を・・・、

 

『自分自身』を傷つける貴女を・・・、

 

 

『私』の中に、

 

封じ込める事・・・。

 

でも・・・、

 

『永遠』ではないよ・・・。

 

私たちが再会したその時に・・・、

 

 

私は、

 

貴女に、

 

『後悔』という名の、

 

貴女を還す・・・。

 

それまで・・・。

 

貴女は・・・。

 

『幸せ』という名の・・・、

世界を見つけなさい・・・。

 

 

私は、

 

眠る。

 

夢に眠る。

 

壊れた私は。

 

夢に眠る。

 

貴女は。

 

壊れた世界に眠る。

 

目が覚めるまで。

 

 

 

ああ、

 

世界が・・・、

 

また、

 

安らぎの中に、

 

始まりに戻っていく・・・。

 

 

私は、

 

『ダ・カーポ』

 

始まりに戻る事。

 

貴女は、

 

『フィーネ』

 

終わりをもたらす事。

 

貴女と会うその時は・・・、

 

安らぎの有る・・・、

 

『幸せ』という名の世界で・・・。

 

共に、

会いたいな・・・。

 

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今回のはレイナの母が主人公です。
なんか妄想ですので信じないで下さい・・・。(いや、信じて欲しいのもあるけど・・・。)
勝手に作っちゃたよ。
設定みたいな物・・・。 
ああ!この馬鹿!!
こんなものでも飾ってくださ〜い。
『ダ・カーポ』とは、音楽の時間、フィーネと同じ記号から取りました。
意味は、文章中にも有ったとおり、《始まりに戻る》ことです。
それでは、アデュ〜。


桜神さんから頂きました、レイナの母親の詩です。
衝撃の過去が、今、明らかに。
(って、お前の小説だろーが!!)
だんだん桜神さんに設定を決められているような・・・。
まぁ、いっか。(良くないって・・・)
桜神さん、詩をありがとうございました。

 

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