「軍人との賭け」

 

「うー―ん。良い天気ですねぇ・・・。」

砂漠の真ん中。
大きな古代遺跡の頂上に私はゆっくりと体を伸ばし、空を見る。
まったく、真っ青な空だ・・・。雲一つない気持ちの良い青空。

あ、いけない。
あの子を起こさなきゃ・・・。

「もう少しここでお休みしたいけど、お父様の為に頑張りますか・・・。」

そう言って私は遺跡の中に入っていった。

 

 しばらく遺跡の通路を進むと、丸まった黒く大きな物がある。
この丸まった物が私に気づいて首を上げる。
この遺跡の中は動力が生きていないから、暗い。
少し眼を慣らすと色々と見えてくるが、このこの眼はそれがいらない位に紅い。
私のパートナー、オーガノイドのダークネス。
この子は古代ゾイド人に対をなす幻のゾイドの一体。 
この子は遺跡で偶然見つけたのではない。
私がこの世界にいる時から、私のそばにいた。
いや。
正確には、母のそばにいたと言って良い。母は、『古代ゾイド人』。
はるか昔に、この惑星に栄えた文明の『生き残り』。
色々な考古学者からは、『呪われた一族』、『災い』など、その他色々呼ばれた事もあるらしい。
そんななか、私は母を尊敬する。
だって、いろんな言葉を言われる中、母は気楽そうな顔で『笑う』。
私にはそんな風に言われたら『悲しい』顔をするんだろう。
でも母は、優しい顔で『笑う』のだ。
『大切』な人の前で笑う。
『大切』な人の為に頑張れるのは凄い事だ。
私が4歳のときに亡くなられてしまった。
その時に私について来てくれたのがダークネス。
名前の意味は怖い感じだけど、母のように優しい。
母が亡くなってもう6年経つ。
父はもう私のやり方には手を出さないけど、心配してくれている。
心配してくれている事は、私を『大切』に思っていてくれている。

この空のように、自分で心を広く生きるのですよ・・・。

昔、母に言われた言葉。私にはこんな事しかできないけど。
こんな事しかあの人たちのお手伝いができないけど。
この私を見ていてくれますか・・・?

「グゥ?(そろそろ行きますか?)」

「ええ。だからギャラドの所に先に行っててくれますか。」

「グルゥ・・・。(解かりました。)」

通路の奥に向かったダークネスを見たあと、また私は空を見に外に行く。
本当に綺麗な空・・・

ゴゴォ・・・

「?」

何か崩れる音がする・・・。
しかも嫌な予感が大きくなる。
父から私は母の血を多くひいて『第六感』が凄く高いと言う・・・。
まさか・・・。

ズドドドォォ・・・!!!

何か起こったのか私はわからなかった。

唯解かるのは、私のいた足場が思いっきり崩れて下に落ちたくらいでした。
(思いっきり解かってるじゃん!!)
追伸 ダークネスはすでに地下に行ってしまった為、多分私の事には気づかないだろう・・・。

おい、こんな所に女の子がいるぞ!

生きているのか?

馬鹿者!!早く助けるんだ!!

ハッ!申し訳ありません、クルーガ―大佐!

 

体中が痛い・・・。
いや、それより此処は何処だろう・・・。
足腰がやけに痛い。
痛いと感じる事だから死んでいないと思うのが解かる・・・。
いや、そんな事より。 此処は何処だ・・・。
体が重い。
まぶたさえ重い。
ん?
隣に誰かいるらしい・・・。
かすかな寝息が聞こえる。
首も少し痛いが横にしてみ・・・

(☆▽◎◇!!♪●◎□▲!??!)

声に出せない衝撃が襲う。
隣にいたのは『共和国軍』。
しかも服装のマークなどで中佐あたりの軍人である。
顔は良くわからないが・・・。 たぶん年齢は40〜48あたりか・・・?
と、そんな事考えてる場合ではない。
早く此処から逃げるが先決!
体を動かそうと足を動かす。
多少の痛みでも骨折あたりでもしてなきゃ動けるは・・・
あだだ!!痛い痛い!!
ノオォ!!弁慶の泣き所がぁああaAアァア!
何なんだ!この無茶苦茶痛い感覚は!!
一瞬死ぬかと思うほどの痛みが襲ったぞ!!
ベットの中で足を動かさないように悶えるのはしんどいなあ・・・。
って考えてる場合かー――――――!!!

「ん?起きたか譲ちゃん・・・。」

「!!!」

しまった!
足の痛みでこのおじさんの事考えてなかった!

「ああ、そうだ。
足は動かさんほうがいいぞ。
動かすと無茶苦茶痛いはずだからな・・・。」

「もう痛いんですけど・・・。」

「なんだ、先に動かしたのか?」

涙目で45あたりの軍人に目を向ける。
少し白髪が混じった灰色の髪に、優しそうな顔つき。

「お前さん。遺跡の上で遊んでいたようだが・・・。
災難だったなぁ・・・。
いきなり足場が崩れて足の骨折っちまうなんてなぁ・・・。」

折った!
足折れちゃたんですか!?
これ凄いまずい事だ!!
このこと知ったら父がどんな行動とるか!?
思ったらこのおじさんなんて言う名前だろう・・・。
(のんきだな・・・。)

「クルーガのおっさん、女の子の様子どうだい?
って、もう起きたのか・・・。」

テントの入り口に黒髪の19歳あたりの青年が現れた。

「ああ、色々と酷い目に会ったのを良く解からないみたいだが、大丈夫だろ。」

いや、わかるけど・・・。でも確か「クルーガ―」って・・・。

「なあ、お譲ちゃん大丈夫だったかい?」

「お譲ちゃんではなくて、私は「レイナ」という名前が・・・」

あ、しまった。
つい本名を名乗ってしまった・・・。
ま、大丈夫だと思うけど・・・。
何せ私の今の姿は黒い髪に蒼いコンタクト。
蒼いコンタクトを入れて紫の瞳になっているが、多分ばれないと思う。

「あ、ごめんな。
俺はキース。キース=クリエード中尉だ。」

「キース・・・さんですか。」

私から見れば、彼、絶対あと10年もしても意外と顔つき変わらんな。
だって、父と同じ感じがするんだもん。
あの人35あたりなのに全然顔形変わんないし・・・。

「おっさん、看病するなら居眠りするんじゃねえよ・・・。」

「いや、すまんすまん・・・。」

すまんと言うか?
え〜と・・・、確かクルーガ―って・・・。

「・・・もしかしてクルーガ大佐!?」

帝国でも色々と情報が集まるもので、
軍関係ならほとんど『兄』の所に集まるものである。

「ほう・・・。よく知ってるな・・・。」

「あ・・・、父が軍関係にいるので・・・。」

「へえ・・・。」

キースが意外なような顔つきをさせる。
このことは嘘じゃない。
ほんとに軍に関係しているのだ。
しかも政治にも関係してる。
色々と私にも情報などくれるのだ・・・。

「あ、そろそろ私はおいとまします・・・。」

足の痛みを耐えてベットから立ち上がる。
支え棒では母の形見の長剣が役に立った。
しかし・・・。

「おいおい、無茶するな。
片足が折れてるんだ。
そんなに無理するな。」

いや、大丈夫だし・・・。 それに連れがいるし・・・。

「そうだぞ、しかももう夜だ。
盗賊なんかもいるし、此処は帝国軍が此処まで来ているそうだ。
帝国軍と出くわすかもしれんし、危険だ。
私達は今から共和国軍基地に向かうから君も一緒に来なさい。」

「はあ・・・、ってえええぇぇ!!!

共和国軍基地〜!!
幸か不幸か一応私が行く目的の場所だったが、
ダークネスやギャラドの所に戻らないといけないし、
それに一応持っていかなきゃならない道具もあそこにあるのに〜!!

「よし!決定!!
レイナちゃんは俺たちと少し行動してもらうぞ〜。」

「まあ、足の治る間だ。
気楽に待ちなさい。」

私はそんな事など聞いちゃいなかった。
ちょっと空を見てただけでこんな事になるなんて〜!!
お母様〜!
なんかこのあと凄い事になりそうな予感があるんですけど〜!!
どうしよ〜!!!

 

どうしてこんな事になったんだ・・・。
思えば空を見ていたら何故あそこが崩れたんだろう・・・。
共和国のゾイド「グスタフ」のコクピットの後ろで、キース中尉の隣で考えていた。
思ったらこのキースという人物・・・。
お間抜けにしてもほどがある。
ほんとにこんなのが中尉をやっているんだろう?
私の隣にいるキース=クリエード中尉は、なんとまあ任務中に居眠りしているのである。
しかもいびきをかいて、迷惑にもほどがある。

「もう少しで着くから待っていてくれないか。」

「あ、はい。」

私はため息をついて言葉を放つ。
そして一般兵の人物に特別扱いされ、私は右足を骨折し共和国軍基地に向かう。
2週間前、次の仕事の前の休憩がこんな大事になってしまうなんて・・・。
ダークネス達はどうだろう・・・。
私を探しているに違いないが・・・。
私はまだ遠くにダークネスがいた場合、呼んでも来るかどうか全然わからないのである。
母は、10キロ先から呼んで来てくれたと言う。
さすが私の母。
誇りに思う。
そんな事言ってる場合じゃなかった。
この後私はどうするかである。
ダークネスが来てくれれば、
こんな骨折、すぐ自己治癒能力を高めて治るというのに・・・。
これからどうしよう・・・。

 

「此処が共和国軍基地ですか・・・。」

大きな基地を前にボ〜っとする私。
この基地はレッドリバー基地ほどはあるだろう・・・。

「ああ、此処は新しくできた基地でな、
色々と設備もあるからのんびりできるぜ・・・。」

あくびをしながら、説明するキース中尉。
言っておきたいが、全然説明には見えないよ。
それでもアンタ、本当に中尉か?
そのまま突っ込みたかったがあえて口にしない。

「まあ、そんな事より部屋を案内するぜ。」

少しは足の骨折が治ればいいが・・・。

 

「ああ、来たか。」

「ほう、それじゃあの子が・・・?」

クルーガ大佐と金髪の髪を立てた感じの青年が話しこんでいる。
あれ、確かこの人は・・・。

「ロブ=ハーマン中尉・・・?」

あ、また口にしてしまった。
金髪の青年は少し驚いたがすぐこっちに歩み寄ってくる。

「こんにちは。レイナちゃんだっけ?」

「あ、はい。」

「よく私の名前を知っていたね。」

「あ、いえすいません・・・。」

少し私のほうが気まずい・・・。
何せ子供がこんなに軍関係の人物を知っていたら大事だ。
12ぐらいしかない私はこの軍基地ではもの凄く目立つ存在は間違いない。
と、そんな時、

「クルーガ―大佐!」

後ろのドアから来た男性が私を無視しておじさんに向かっていく。
何だこのおっさん。
なんかこのおっさん好きになれん。
顔つき悪いし、性格悪そうだし、
しかも、このような男は絶対「出世、出世!」など言ってくるに違いない。

「何事だ、ハルフォード少尉。」

「実は先程P―31ポイントで謎のゾイドを目撃した情報が入ってきたのです。」

「謎のゾイド?」

ハーマン大尉も気になる様子。

「はい、この映像をご覧下さい。」

モニターのスイッチを押し、画面にゾイドの姿が映る。
が。

「あ。」

赤い眼に、黒い体のゾイド。
小型ゾイドの2倍ある。

『?』

全員が私のほうに注目している。
が。
私はそんな場合ではない。
だあぁぁ!!!
何でガン・ギャラドが動いてるんだぁ〜〜〜!!!!
まさかダークネスが!?
普通以上ガン・ギャラドは私の言う事を聞く。
私の言った事は『おとなしく待っていなさい』といったのだ。
ああ!ダークネスのお馬鹿!!!

「何か知っているか?あのゾイドについて?」

「あ、いえ・・・。
ただ見た事の無いゾイドだなと・・・。」

軍人の皆さんは「そうか・・・。」なんて納得するが、私はそんな状況ではない。

(どうしよう・・・。)

「すぐにでも調べましょう、クルーガ―大佐!
あれがもし帝国の新型ゾイドだったらこちらに不利な状況が起こります!」

このおっちゃん。
やっぱり出世が一番だと思ってるな。
私は大きな声で怒鳴っているおっちゃんの反対の方向を向いた。
キース中尉がなんか不機嫌そうな顔をしている。
どうやら中尉も苦手なんだなこのおっちゃん。

「ハルフォード少尉・・・。
クルーガ―大佐は先ほど此処に来られたばかりなんだ。
少しは休ませると言う態度があんたには無いのかい・・・?」

・・・。
貴方は私の知っている『皮肉を言う人』ナンバーで3をとったよ。
キース中尉・・・。

「クリエード中尉!
私はこの後我々に不利な状況を作るかも知れない為に・・・!」

「まったく、お前は毎回毎回「出世出世」かよ!
だから俺やハーマンに先を越されるんだよ。」

「な!なんだと!!」

この後言い争い30分カット。
あまりにも凄すぎるので私の聴覚が痛くなってしまった。
他の方々も耳をふさいでる・・・。
まったく何時まで続くの・・・。

「!!」

いきなり感じた気配に私は緊張してしまった。
他の軍人たちは言い争いをしている二人に注目していて気づかないようだ・・・。
この気配は普通のものではない。
気配のするほうに顔を向ける。
振り向いた方には30辺りの中年が一人。
黒い髪に黒い肌・・・。
しかも眼の色まで黒いので無気味に思ってしまう。
私は言い争ってる二人に顔を向ける。

近くに獲物がいたとは面白い。
どうやらこの人たちの漫才・・・。
もう見れないかも・・・。

 


あの言い争いから5時間は経つ。
クルーガ大佐が止めてなかったら、この時間帯にもまだやっていそうな気がする。
私は暗い通路を一人で歩いている。
簡単な理由だ。
私の探していた人物がこの基地にいたから・・・。
帝国の前線基地からある情報が流れた。
その情報はこれから帝国の勝敗をわける情報。
そんなこんなで私が父の所に帰ろうと思ったら、
通信でこの仕事を頼まれたのである。
探し人は「情報屋」
時々いるのだ。
命からがら情報を盗み、その情報を売っている奴が・・・。
今回の人物は違う方面だが・・・。
まあ、情報を流されるのこちらにとって分が悪い。
そのため私はその人物を『始末』する為に共和国側に出たのである。
そしたらこの結果・・・。
運が良いのか、悪いのか・・・。
考えていても仕方ない。
早く終らせて部屋に戻ろう・・・。

 

カタカタカタ・・・。
男は基地のコンピュータから何かを盗んでいた。
データは解からないが、何よりとんでもない情報だろう・・・。

「どうしたんですか?」

ぴくっ・・・。

男の体が少し震える。

「いえ・・・。
情報の整理をちょっと・・・。」

「整理でなくてコピーしているのでは?」

男が銃を抜き構える。
暗い部屋の中、男は私の声のした方に銃を向ける。
だが、そっちに私はいない。

「何者だ女・・・。」

「唯の始末屋ですわ。」

「なに・・・!」

「情報屋の貴方も名前ぐらい知っているでしょう?」

『白の死神』を・・・。

パシュッ

何かが発射される音の後。
男はその場に倒れた。
私は男の真上から姿を現す。
私は先程から男の真上から声を出していた。
壁から聞こえた声は私の『パピヨン』による声だ。
男の死体はこの後共和国軍の兵士たちによって片付けられるだろう。
そのとき、私はもういない。
10分ほど前、ダークネスがこの基地の1キロ以内に入ったことが解かったからだ。
其処までくれば骨折している私の足でも十分持つ。

さて、そろそろ行かないと・・・。

この部屋の出口に向かい、基地を抜け出そうとする・・・。

「そこまでだ、レイナ嬢ちゃん。」

目の前にいるのは中年の男性。
困った事だ。クルーガ大佐。

「まさかお嬢ちゃんがあの有名な『死神』だったとはな・・・。
20年前から続いてたんで、おまえさんのような子供だと思わなかったんでな。」

「私は2代目ですよ・・・。」

暗い部屋の中では私と大佐の二人しかいないだろう。
しかし困った。
意外と大佐は人望が強い・・・。
この人を殺すと共和国は逆切れする可能性が高いのだ。
しかも私もこの人を殺したくない。

「どうやらこの男が近頃の荒らし屋だったようだな。」

「ええ、帝国の情報もこの人が盗んだんです。
私はこの人からの情報が漏れた場合の危険を処置する為に、
処分しただけなのですけど・・・。」

「確かに我々の情報も盗まれそうだったからな・・・。
さて、君の場合どうするかだな・・・。」

「やっぱり?」

この場合、私と大佐では6:4の確立で私が勝つ。
足が絶好調なら9:1だが・・・。

「賭けをしないか?」

「・・・はい?」

「わしはまだ死ぬ若さじゃないし、君も捕まるわけにはいかないだろう?
つまりだ。
わしは今から5分後に軍に非常警報を鳴らす。
君は今からゾイド倉庫に行ってコマンドウルフを持って逃げる。
ただし最後は返してくれ、後で問題にもなるからな。」

「いやそうでなくて・・・。」

「私はこの事を誰にも話さん。
君もこの事を誰にも話さなければ良い。
その方がいいだろう?」

少し私は考える・・・。
そして。

「いいですよ。」

この後、私と大佐の賭けが始まったのだ。

 

「おお、いっぱい出てきた出てきた・・・。
大佐もずるいなぁ・・・。
1:一個大隊なんて凄い差だよ・・・。」

コマンドウルフにプテラスなど等・・・。
おや?プテラスの先頭は・・・。

「レイノスかぁ〜。
面白いゾイドに乗ってる奴もいたのか・・・。」

おっと、そろそろ逃げなければ。
賭けの勝ち負けは単純なもの。
私はただ逃げ切ればいいだけ。
大佐はただ私を捕まえるだけ。
攻撃は良し。
ほんとに単純なものだ。
クルーガ大佐は、私の思っていた人物より意外と御茶目らしい。
だけど・・・。

「ダああ!!いつまでついて来るんだ!!」

多すぎだ〜!このゾイドの数は!!
もうすでに30体ほどプテラスを落とし、コマンドウルフを50体倒したが・・・。
あと400ほどいるぞ!!
こんなのと相手していられるか!
それに一番やばい相手もきた。

「逃がさないぜ!!」

通信機から聞こえた声は間違いなく、
あのキース=クリエード中尉の声!
あの兄ちゃん、飛行ゾイドの操縦が凄い上手だ。

「もう!いい加減にしてよ!!」

コマンドウルフのスナイパーで打ち落とそうとするが、全てかわされてしまう。
私のコマンドウルフがスナイパーを撃っても唯軌道をそらすだけ・・・。
意外と上手いから最初はビックリしてしまったが、
しかし!!
この勝負、私の勝ちだ。

「グオォォ―――!!!!」

この声が聞こえ、いきなりレイノスのバランスが崩れる。

「な、何だこいつ!!!」

通信機から聞こえる動揺した声。

「ごめんなさいね中尉!
大佐、この勝負!」

私はコマンドウルフのコクピットを開け、空中に飛び上がる!

「私の勝ちですよ!!!」

私の体がコードに包まれ暗い光に消える。
ダークネス
先程の中尉の動揺はこの子がレイノスのコクピットに取り付いたのだろう。
私はダークネスのお腹の中で、そのままとんずらした。
これで賭けは私の勝ち。
それでは、アデュー!


桜神さんから頂きました。
キースが19と言うことは8年前の出来事ですね。
レイナはその時から暗殺家業を営んでたんですね。
あと、やっぱりクルーガーさんはクルーガーさんだな。
それに、ハルフォードも・・・。
やっぱり、人って変わらない物ですね。
桜神さん、ありがとうございました。

おまけ

 

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